【家庭菜園】肥料の種類・選び方とまき方と注意点

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 家庭菜園を始めたばかりの方だと肥料が多すぎて迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

私が家庭菜園を始めた頃は肥料についてよくわからず、何がいいのか迷ったことがありました。

一時期、有機肥料にこだわったこともありましたが、今は扱いやすい、臭くない、腐らない市販の化成肥料や有機肥料配合化成肥料も使っています。

肥料があり過ぎてわからないという家庭菜園の初心者の方に向けて、肥料の基本について書きました。

化学肥料と有機肥料の違い

化学肥料

化学肥料とは植物が吸収しやすいようにすでに加工してあり、かつ窒素やカリウムなど決められた量の肥料成分が入っているものです。

通化成8・8・8などと肥料成分名と数字がセットになっていることが多いですが、これは窒素とリンとカリウムがそれぞれ8%ずつ含まれているという意味になります。

植物がすぐに吸収しやすい形のため、効き出しが早いです。

有機肥料

有機肥料とは米ぬかなどの天然のもので、含まれる肥料成分の量が一定していません。

たとえば、同じ米ぬかの場合、含まれる肥料成分は同じでも、誤差の範囲ではありますが、含まれる量が違います。

化成肥料よりも植物が肥料成分を吸収しづらい状態のため、ゆっくり少しずつ効き目が続くことが多いです。

種類の形状は液状・粒状・粉状・ペレットと様々

肥料の形は液状のものを液肥といい、水と混ぜて薄めて使います。

週に1回程度、水やりの時に一緒に追肥できるのが利点です。

ペレットとは粉を固めたものになります。

固形のものの場合、粉は風で飛んでしまいやすいので、ペレットや粒状のものが使いやすいです。

化学肥料の種類

家庭菜園でよく使われる化学肥料は3種類です。

通化

チッソ・リン酸・カリウムが8%入っていますという肥料。

家庭菜園で化成肥料と言えば普通化成を言うことが多いです。

水に溶けるとすぐに効果を発揮します。

過リン酸石灰

リン酸だけを含む肥料です。

原材料はリン鉱石で、それに硫酸を加えて、反応と熟成させたものです。

化学肥料なので水に溶けるとすぐに効果が表れますが、時間が経つとリン酸が土の中のアルミニウムイオンといった金属類と結びつくため、植物が吸収しづらくなってしまいます。

そのため、肥料効果は短く、その上、土を酸性にします。

硫酸カリ

カリウムだけを含む肥料で、原材料はカリ鉱石です。

水に溶けるとすぐに効果が表れますが、土を酸性化させやすいという欠点もあります。

イモはカリウムによって味が良くなるため、イモ系に使われることが多いです。

有機肥料の種類

様々な有機肥料がありますが、ここでは主だったものだけご紹介します。

米ぬか

米ぬかとは玄米の茶色い皮の部分を粉にしたもので、白米にする時に出る副産物です。

主な肥料成分はリン酸で、他にも窒素といった他の成分も含んでいますが、成分の含有量は肥料にしては少なく、堆肥としては多いというもの。

栄養豊富なため、菌が増えやすく、ボカシ肥料の主な材料となっています。

分解がゆっくりなので、長く細く効きますが、塊のまま土に埋めると害虫や雑菌が増えてしまうので、しっかりと粉状になるまでほぐしてから使いましょう。

そして、土の表面にまくだけではネズミなどの動物が食べに来てしまうため、穴を掘って土とよく混ぜてください。

鶏糞

鶏の排せつ物で、主な肥料成分はリンですが、カリや窒素、微量のカルシウムも含みます。

有機肥料としては効き出しが早いので、一度に大量にまくことは控えましょう。

安価に入手することができますが、発酵と謳いながらただ乾燥させただけという粗悪品もあります。

未発酵の粗悪品の場合、かなりの悪臭を放つので、安価なものを買う時は覚悟が必要です

油カス

菜種油を作る時に、絞った種のカスです。

窒素成分が主な成分になります。

臭いも少なく、使いやすい有機肥料です。

魚カス

魚を乾燥粉砕させたもので、アミノ酸などが豊富です。

有機肥料の中では高価で、かつ臭いも強いものになります。

効果が表れるまでの時間が短いため、大量にまくと肥料焼けをおこす可能性があるので、少量だけまきましょう。

草木灰

植物の灰で、カリウムが豊富な肥料です。

石灰の代わりにもなります。

まきすぎると、土がアルカリ性になり、植物が育たなくなることがあるので、まく量に注意が必要です。

生ごみ

正確には生ごみたい肥を作る時に出る液肥が肥料となります。

生ごみから液肥を取る場合は、コック付きバケツに生ごみを投入しなければいけません。

生ごみから堆肥や肥料を作る場合、悪臭・虫などに注意が必要です。

有機肥料をまく時の注意点は?

複数の肥料をブレンドして使って

有機肥料は肥料成分が偏っているため、1つの有機肥料だけで野菜を育てることはおすすめしません。

有機肥料を使って野菜を作る場合は、複数の種類の有機肥料を用意しましょう。

肥料の選び方は?

こだわらないORコスパ重視派

こだわりがなければ、市販の有機肥料入り化成肥料で十分

昔は化成肥料は化成肥料だけ、有機肥料有機肥料だけでした。

現在は有機肥料の成分が入った家庭菜園向けの化成肥料がホームセンターなどで多く発売されています。

しかも、この手の肥料は扱いやすい上に、大抵、どの野菜にも使えるように肥料成分が配合されているため、パッケージの表示通りにまけば間違いもありません。

一番のおすすめは普通化成+有機肥料ブレンド

長年家庭菜園をしていて、一番、成長が良かったのが、普通化成と有機肥料ブレンドしたもの。

効き出しが早く、すぐに効果が終わってしまう化成肥料に、効き出しは遅いけれど、長くゆっくりと効く有機肥料を加えることで、肥切れのタイミングをなくし、成長を安定させるというもの。

特定の野菜専用肥料は必要?

特に必要ない

トマトなどの1つの野菜専用肥料を私も使ったことがありますが、余ると他に使い道がなく、他の野菜に使ってもいいのかかなり迷ってしまいました。

そのため、野菜なら何でも使えるという肥料のほうがいいです。

肥料のまき方は?

元肥(もとごえ)と追肥(ついひ)を理解しよう

元肥とは種や苗をまく直前やその前にまく肥料のことです。

追肥とは野菜の成長に合わせてまく肥料になります。

基本的に野菜の種の袋や購入した肥料の袋に書かれているやり方でOK

野菜の肥料のまき方は本や専門家によって微妙にやり方が違います。

基本的に植物の根に直接、肥料が触れないようにする、土に溶け出した肥料成分が野菜に届けばOKなので、厳密なやり方はありません。

そのため、お使いになっている肥料の袋、自分が参考にしている野菜の育て方の本やサイト通りにやれば問題ないです。

元肥のやり方

元肥の方法①土に混ぜ込む・液肥をまく

肥料を畝全体に混ぜ込む方法です。

液肥の場合は水で薄めた液肥を畝にかけます。

これは葉物野菜に多い元肥のまき方です。

元肥の方法②苗を植える予定の場所10㎝下に置き、土を被せる

トマトやキュウリといった果菜類に多い肥料のまき方です。

トマトやキュウリを植える穴の下10㎝ほど穴を掘り、肥料をまき土を被せます。

苗と肥料が直接触れると、苗の根が傷んでしまうため、肥料には必ず土を被せてください。

そして、その上に苗を植え付けます。

元肥の方法③苗を植える場所の10㎝下に溝を掘り、肥料を一列にまいてから土を被せる

溝を作り、肥料をまくやり方はトマトやキュウリといった果菜類に多いまき方です。

この場合も肥料と苗が直接触れないようにします。

元肥の方法④苗と苗の間に植える

苗と苗の間に肥料を置いていくやり方はジャガイモなどに多いです。

追肥のやり方

追肥の方法①株元にまく

ナスやキュウリなどの苗の根元に肥料をまくやり方です。

まいたあとは土と軽く混ぜます。

追肥の方法②畝肩にまく

畝肩とは畝の両端のことで、そこにまいて、土と軽く混ぜます。

追肥の方法③液肥

水やりの時に水に液肥を入れてまきます。

製品によって希釈濃度やまく頻度は違うので、製品の表示に従ってください。

追肥の方法④畝の上や通路にばらまき

畝の上や通路に肥料をばらばらとまくやり方です。

肥料をまく時の注意点

肥料をまく時の注意点①肥料のまきすぎに注意

肥料はまきすぎると、土から抜くことができません。

多くまけばいいだろうと思う方もいるのですが、肥料が多いと逆に収量やおいしさが落ちたり、体に悪い成分が野菜の中で作られることもあります。

そのため、基本は種の袋に書かれている肥料の量やメーカー、野菜の育て方の本の指示に従ってください。

肥料の量は各野菜にとって適切な量があるので、その通りまくようにしてください。

肥料をまく時の注意点②肥料の塊と植物の根がくっつかないようにする

肥料の塊と植物の根が直接くっつくと肥料成分が強すぎて、植物の根が傷んでしまいます。

植物は肥料から直接、肥料成分を吸うことはありません。

土の中の微生物が肥料を植物が吸収しやすい形に分解してから吸収します。

肥料をまく時の注意点③有機肥料をまく場合は土とよく混ぜたり、しっかり埋める

有機肥料は虫がつきやすいし、ネズミなどの小動物も食べにきたりします。

食べられないようにしっかりと土と混ぜるか埋めるを徹底しましょう。

肥料は適切な量を適切な時期にまこう

肥料は少なすぎても育ちませんし、多すぎても味が悪くなったり収量が悪くなったりします。

また、野菜によって適切な肥料の種類も野菜ごと適切なまき時もあります。

肥料をまくのが面倒くさいと思うことも少なくありませんが、基本を守ればおいしい野菜を収穫することができますよ。