畑の雑草は抜いても抜いても生えてくるし、いつの間にか山になっていて邪魔ということはありませんか?
そんな雑草を少しでも有効活用する方法として、畑の中で雑草を発酵させる方法があります。
堆肥としても使えるので土を肥やすことが可能です。
畑の中で雑草を発酵させて堆肥にする方法をご紹介します。
畑の中で雑草を発酵させる方法
畑の中で雑草を発酵させる方法①場所は使用済みの畝が良い
ボロボロの黒マルチも使うので、捨てないでください。使用済みの畝を使うのがいいのは、この黒マルチを使うからです。
畑の中で雑草を発酵させる方法②雑草と土を軽く混ぜる
黒マルチは一度、はぎ取り、雑草は深さ5センチくらいで浅くすきこんでください。
深くすき込むと発酵ではなく、腐敗しやすくなります。
発酵を進めるために資材をまくのであれば、このタイミングでまいてください。
おすすめは、米ぬか、HB-101や菌の黒汁のような有益な菌を増やすものををすすめるものです。
畑の中で雑草を発酵させる方法③草が隠れるように土を乗せる
多少、草が見えていても構いませんので、畝の脇にある普段は通路となる場所のものを乗せてください。
排水性が悪い畑では畝の水を通路に流しやすくするために、通路を深めに削ってください。
畝に水が溜まると、雑草が腐ってしまう原因になり発酵しません。
畑の中で雑草を発酵させる方法④黒マルチを被せる
黒マルチを被せることで保温性が高まり、発酵が進みます。黒マルチを持っていない場合、時間はかかりますが何も被せなくても大丈夫です。
ブルーシートでも代用は可能なので、発酵を進めたい場合は何か被せてください。透明マルチは温度が上がりすぎる可能性があるので、使わないでください。
畑の中で雑草を発酵させる方法⑤黒マルチを被せて数か月放置する
期間は天気などの影響もうけるため、ハッキリと断言することはできませんが、夏場でも2ヶ月、それ以外は3ヶ月以上を目安にしてください。
暑い時は発酵が早く進み、寒かったり涼しいと発酵は遅いです。
完成の目安は多少、草の繊維が残っていても作業はできるな程度にします。完全に雑草を分解させようと思えば、かなり長い時間が必要になるので、ほどほどにします。
繊維質の固いものや大きな雑草は残りやすいです。
畑の中で雑草を発酵させるメリット
畑の中で雑草を発酵させるメリット①抜いた雑草の処理が楽になる
畑の広さによっては大量の雑草が発生するので、野積みした結果、邪魔になることも多いです。
畑に埋めることで抜いた雑草を減らせるため、野積みの雑草を減らせます。
畑の中で雑草を発酵させるメリット②土の中に有用な菌や虫が増えやすくなる
発酵により、土の中に様々な菌が増えますし、雑草を食べる虫の排せつ物も増えます。
菌や虫の排せつ物が増えると土が豊かになり、野菜もよく育つようになりますし、病気予防になります。
なお、発酵の菌と病気の菌及び雑草を食べる虫及び野菜を食べる虫の種類は別物なので、野菜への害を心配される方も安心してください。
畑の中で雑草を発酵させるメリット③堆肥を買うお金を抑えられる
雑草を発酵させるということは、雑草を畑の中で堆肥化させるということです。
堆肥を購入したほうがいい場合もあるので、堆肥を買わなくても良くなるとまでは言えませんが、出費を抑えられるのはメリット。
畑の中で雑草を発酵させるデメリット
畑の中で雑草を発酵させるデメリット①草の種が気になる
草の種自体は土の中にすでにいくらでもあるのが普通なので、気にしていてもしょうがないのですが、なんとなく気になります。
畑の中で雑草を発酵させるデメリット②数か月は畝が使えない
発酵が終わるまでは一部とはいえ畑を使うことができないので、輪作の計画が崩れる可能性があります。
秋や冬など数か月は何も作らない時期におすすめです。
畑の雑草発酵成功のコツは?
畑の雑草発酵成功のコツ①水分過多にも極度の乾燥にもさせない
水分が多いと腐敗しやすく発酵も遅れてしまいますし、乾燥しすぎても発酵が進みません。
水分過多の防止のために、畝の脇に溝を掘って水はけを良くしましょう。
黒マルチを被せているので、よほどのことがない限り乾燥については気にしなくても大丈夫です。
何も被せないで発酵させる場合は乾燥が酷いと感じたら、気持ち程度に水をまいてくだ
さい。
畑の雑草発酵成功のコツ②ボロボロでもいいので、穴あきの黒マルチを使用
穴が開いた部分から雨が入り、適度な水分が補給される上、穴が開いていない部分のお陰で土が過剰に水分を含みません。
何も被せないでも作ることはできますが、被せたほうが管理の手間がない分、楽になります。
畑の雑草発酵成功のコツ③時間を置く
万が一にも腐敗してしまっても時間を置けば、土になってしまいますし、野菜もしっかりと育ちます。
資材をまくならおすすめはどれ?
市販品でおすすめ①菌の黒汁
菌の黒汁は畑の有用菌を配合していて、連作障害対策用として発売されています。土の中の有益な菌を増やす働きがあるので、発酵が進むのです。
値段が手ごろで購入しやすいという魅力があります。
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市販品でおすすめ②HB-101
HB-101は連作障害以外にも植物活性など幅広く使えるのが魅力で、こちらも土の中の菌を増やす効果があります。
値段は高いですが、使いやすさとコスパの良さ(1リットルに1滴)は他の資材よりも群を抜いているので、菌の黒汁よりもおすすめです。
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手作りなら、えひめAI-2
えひめAI-2は市販のヨーグルト、納豆、ドライイースト、砂糖、水を混ぜて発酵させた手作り資材です。
乳酸菌、納豆菌、酵母菌が土の中で発酵をすすめたり、有益な菌のエサになってくれます。
えひめAI-2の詳細は以下の記事でご確認ください。
家庭菜園向け手作り肥料13!作り方と使い方も解説 - いつもお外はぽっかぽか
新鮮な米ぬか
畑の有益な菌のエサとなってくれ、菌の増殖を助けるので、発酵が進みます。
なお、悪い菌も増やすのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、病原菌のエサは米ぬかとは別なので、増えません。
米ぬかだけよりは上記3つの資材のどれかと併用することで、効果が高まり、発酵が促進されます。
寒冷地は行う時期に気を付けて!
冬場は発酵が止まるから、遅くても9月下旬には終わらせて!
寒冷地では冬場に発酵が止まってしまうため、発酵が完了するまで時間がかかります。
晩秋にすき込んでしまうと、春の作業に影響が出てしまいます。
春作業がずれこまないように、9月下旬までに終わらせましょう。
発酵完了後に野菜を植える時は?
元肥や石灰をまいてから畝を作り直して、野菜を植えることができます。
堆肥の代わりに雑草をすき込んでいるので、特別に堆肥を足す必要はありません。
肥料と石灰をまいたら、そのまま野菜の苗や種をまくことができます。
ただし、分解しきれなかった草が残っていることも多いので、根菜以外の野菜を植えるのがおすすめ。
寒冷地以外では冬場に行うのがおすすめ
冬場は作れる野菜が少なくなるため、畝が空くことも多いので、冬に行うことがおすすめです。
夏場に採れた邪魔な雑草を畝にすき込んで処理をしてしまいましょう。
多少、分解しきれなかった草が残ってしまうことも多いですが、冬の間に草が発酵するために、春には良質な土に野菜を植えることができますよ。
肥料や資材に関する記事は以下にまとめています。
肥料・堆肥・石灰・資材 カテゴリーの記事一覧 - いつもお外はぽっかぽか
pokkapoka.hatenadiary.jp
初公開日2019年9月18日改稿日2024年4月18日