家庭菜園のスペースが小さくて連作をするしかない場合も多いと思います。
その時、怖いのが連作障害ですよね。
連作障害を完全に防ぐ方法はありませんが、連作障害を出づらくする方法はあります。
対策を行うことで、連作障害を抑えながらおいしい野菜を作っていきましょう。
連作障害になる仕組み
同じ科の野菜ばかりを育てると病原菌や虫が増えて発症
病気の原因となる害虫や菌は畑の中に普通にいますが、それでも病気は発症しません。
植物が病気を発症するには一定の菌や虫の数が必要だからです。
病気の原因となる虫や菌のほとんどは、エサとする科の植物が決まっています。
エサとなる植物がいつまでも畑にあると病気の原因となる虫や菌が繁殖しすぎてしまい、病気になってしまうのです。
連作障害を防ぐ方法は?
連作障害を防ぐ方法①植えつけ2週間前までに米ぬかをまく
新鮮な米ぬかは植物にとって有益な働きをする菌のエサとなるため、この菌が増えるのを助けてくれます。
有益な菌が増えると病原菌を食べてくれるので、病気が発生しづらくなるのです。植えつけ2週間前までに米ぬかをまくのは、菌が増える時間を確保するため。
ただし、米ぬかは害虫が増えやすい欠点があります。撒くのなら、ごく少量にして、土とよく混ぜてください。米ぬかを発酵させるボカシ肥料にすることがおすすめです。
虫が嫌いな人は虫の少ない季節を選んでください。
【家庭菜園】米ぬかで作るボカシ肥料とは?作り方や注意点を解説 - いつもお外はぽっかぽか
連作障害を防ぐ方法②植えつけ2週間前までに牛糞堆肥をまく
牛糞堆肥は繊維質が豊富という特徴があり、土の中の菌を増やしてくれます。
土の中で増えた菌が、土の中に残っている細かな残滓を分解してくれるので、病害虫が増えるのを防ぐことが可能です。
植えつけ2週間前までに堆肥を施すのは米ぬか同様、菌が残滓を分解する時間を確保するため。
連作障害を防ぐ方法③残滓は早めにしっかりと片付ける
ほとんどの病害虫は寄生する植物が決まっていて、寄生する植物の細かな残滓をエサにして増えていきます。
細かな残滓でも増殖できるので、残滓がそのまま残っていると、菌がどんどん増えていくのです。
栽培が終わったら、残滓は速やかに片付けるを徹底しましょう。
連作障害を防ぐ方法④栽培に使った支柱や道具はしっかり洗う
菌は弱いようでいてかなり頑丈な生物で、支柱や道具にちょっとついた土や植物の残りかすの中で何か月も生き続けます。
病気のリスクを下げるために、しっかりと栽培に使った支柱や道具は洗うことが大切です。
連作障害を防ぐための基本的な対策の考え
残滓を取りのぞく&分解で、菌を増殖させない
残滓が残っていると、病気の原因となる虫や菌が減らず、増えていく原因となります。
そのため、連作障害を防ぐためには、いかに残滓を取り除き、分解させて、残滓をなくすかを考えて対策していきましょう。
病原菌と対抗する菌を増やして、病原菌を増殖させない
畑の中に菌の種類が増えると、戦国時代のような群雄割拠状態となり、病気の菌が増えすぎるのを防ぎます。
畑の中の菌の種類が減ると、バランスが崩れ、そこに病原菌のエサ(野菜やその残滓)が豊富にあると病原菌が増えるのです。
連作障害を防ぐためには常に土の中の菌を多くキープするように心がけましょう。
連作してもおいしい野菜はできるよ!
病原菌を増殖させない&様々な菌を土の中に繁殖させることを意識すると連作障害が出づらくなります。
ただし、絶対に出ないということはないし、連作障害が酷くなると野菜が育てられない土になるという最悪な結果が起こることもあります。
そのため、理想は違う科の野菜を育てることですが、連作障害を出づらくするための市販品もあるので、使ってみるのもいいでしょう。
菌の黒汁は天然成分で作られていて、畑の中の菌を増やす手助けをしてくれます。だからか、野菜の育ちが良くなります。
臭いも少なく、さらりとした液体状で水と薄めやすく使いやすいですよ。
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初公開日2019年9月3日改稿日2023年6月9日