野菜の育て方の本では畑に石灰をまきましょうと書かれていますが、それは何故かご存知ですか?
実は畑の土は放っておくとどんどん酸性化してしまい、野菜が育ちづらい土になってしまうからです。
今回は何故、畑の土が酸性になってしまうのかについてお伝えします。
畑の土が酸性化する理由
理由①雨が降る
雨が酸性だからというのもあるのですが、雨がたくさん降ると土の中にあるアルカリ成分が地下などに流れてしまいます。
土の中にあるアルカリ成分とはカルシウムなどのことです。
日本のように雨の多い地域とは逆に、雨が少ない地域では地下水が蒸発したり植物の蒸散活動により、土の中のミネラル分が地表に上がってくるため、土は中性になります。
理由②植物の根が土のアルカリ成分を吸収及び酸性物質を放出
植物はアルカリ成分を吸収したら、酸性の物質を根から出します。
ミネラルを含むアルカリ成分を吸収した野菜は収穫されるため、畑から持ち出されるので、酸性化してしまうのです。
理由③チッソ肥料が酸性化を加速する
アンモニウムは細菌の力で酸性の硝酸へと変化するため、土の酸性化が進みます。
この硝酸は雨が降ると、アルカリ成分であるカルシウムと一緒に地下や河川へと流れていくという特徴おあります。
同じ窒素肥料でも尿素や緑肥であるマメ科植物では酸性化はゆっくりと進みますが、土が酸性になっていくことに変わりはありません。
石灰を活用しよう!
じゃがいもなど一部の野菜は土が酸性でも育つものもありますが、土が酸性化すると、多くの野菜は育ちづらくなります。
土が酸性化してしまうのは植物の仕組みや日本の気候上仕方がないものではありますが、石灰をまくことで充分に対応可能です。
ただし、石灰をまきすぎると土がアルカリ化しすぎてしまい、逆に野菜が育たなくなってしまいます。
適切な量をまくためには、土の酸度を図ることが大切です。