きゅうりを育てたいけれど、連作するしかないと悩んではいませんか?
連作障害が怖いので、できることなら連作は避けたいですが、どうしても避けられないこともありますよね。
完璧とまではいきませんが、やり方によっては連作障害を抑える方法があるのでご紹介します。
全ての野菜でできる連作障害を抑える方法を知りたい方は下記の記事をご参照ください。
【家庭菜園】連作でも連作障害を出づらくする方法 - いつもお外はぽっかぽか
きゅうりの連作障害を抑える方法
きゅうりの連作障害を抑える方法①ネギと混植する
きゅうりのツル割れ病を防ぐ効果が期待できる方法です。きゅうりを植える時、きゅうりの根っことネギの根っこが接するように植えます。
長ネギの根っこに暮らすバークホーデリア・グラジオリーという善玉菌がツル割れ病菌を死滅させる抗生物質を分泌することで、病気予防ができるのです。
同じ植穴にきゅうりとネギを植えても問題なくきゅうりは育ちます。
きゅうりの連作障害を抑える方法②米ぬかをすきこむ
根コブ線虫を予防する効果が期待できます。米ぬか200gから400gを1㎡にまいて、よく耕しましょう。
米ぬかをエサにして、乳酸菌が増え、次にこれをエサにして自活性線虫(同じ線虫ですが、根コブ線虫とは別です)が増えます。
この自活性線虫が尿酸を排泄するのですが、根コブ線虫は尿酸が苦手で土の中の尿酸濃度が上がると耐えることができません。
きゅうりの連作障害を抑える方法③植えつける時に稲わらを敷く
連作障害を防ぐためには泥はねを防ぐことも大切です。敷きわらを敷くことで、泥はねを防げるうえに、病原菌も分解しやすくなります。
さらに、敷きわらの上に米ぬかと木酢液をまくことでさらに効果が上がります。
これは酸性状態で増えるトリコデルマという乳酸菌がセルローゼという酵素を分泌した時、疫病菌やつる枯病菌がこの酵素によって分解されるためです。
この方法なら、きゅうりを植えつけた後でも実行することができます。ただし、 トリコデルマが増えるまで時間がかかるので即効性はありません。
きゅうりの連作障害を抑える方法④自分で苗を作る
自分で苗を作るのは正直、大変ですが、自分の畑に合った苗を作ることができます。
まずは市販の培養土にきゅうりの苗を育てますが、1枚目の本葉が開き始めた頃に胚軸と呼ばれる部分を地際から切ります。
そして、2時間から3時間水につけて、吸水させましょう。
その後、前の年にきゅうりを育てた畝の土を育苗用ポットに入れ、傷つけないように切り取ったきゅうりの芽を挿し、植えつけ適期まで育てます。
この方法では病原菌によって2割から3割ほどの苗は枯れてしまうのですが、残った苗は病気への抵抗性を獲得した強い苗になるのです。
植え付け後に連作障害が出た場合の対策は?
色々と調べても植えつけ後や収穫時期の連作障害対策は見つけることができませんでした。来年度の植え付け時に対策をするもしくは連作をしないが無難な対応です。
理由は連作障害の原因が土の中に病原菌や病害虫が増えているからなので、植え付け後には深く耕すことができないからです。
障害は病原菌や虫の数が一定数以上になってから発生するため、2年目の連作では障害が出ないことも少なくありません。
今回紹介した中で植え付け後でもできるのは稲わらを敷く程度。ただし、センチュウには効果がありません。
きゅうりの連作障害を防ごう
連作障害を完全に防ぐ方法はありませんが、植えつけ前の作業によって少しでも障害を出づらくする及び連作でもおいしい野菜を収穫する方法はあります。
ただし、連作障害を放置すると病原菌や虫が増え過ぎてしまい、ほとんどの野菜を育てることができなくなるリスクがあります。
育て慣れた野菜を育てるより、連作にならないように違う野菜を植えることも検討してみてください。
また、連作障害を防ぐための市販品もあるので、気になる方は活用してみませんか。
きゅうりに関する記事は以下にまとめています。
初公開日2020年2月7日改稿日2024年4月18日