家庭菜園向け手作り肥料13!作り方と使い方も解説

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JingによるPixabayからの画像

肥料を手作りしてみたいと思っていませんか?

実際に肥料効果が高いものもあれば、サプリメント的効果が高いものもありますが、様々な手作り肥料が存在します。

身近な材料で作れるものもあるので、興味があればぜひやってみてください。

ボカシ肥

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yagitokiさんによる写真ACからの写真

米ぬかメインで作った有機の発酵肥料

米ぬかをベースに、油カスなどの有機肥料を加え、ヨーグルトや納豆で発酵させたものです(注・実際は様々な作り方があり、その人により違います)。

使用する有機肥料を変えることで肥料成分を変えることができるというメリットがあります。

作り方

シンプルな材料での作り方を号紹介します。

米ぬか3キロ、油カス1キロ、ヨーグルト大さじ1と納豆数粒を水にといたものを用意します。

米ぬかと油カスを入れたら、握ると固まるけれど、触ると崩れる程度になるまで水を入れながら混ぜます。

水が多すぎると腐ってしまうので注意が必要です。

袋や容器に密閉して、1週間以上日の当たらないところで熟成させたら完成ですが、容器に入れる時は平らにしてください。

より詳しいコツなどは以下の記事で解説しています。

【家庭菜園】米ぬかで作るボカシ肥料とは?作り方や注意点を解説 - いつもお外はぽっかぽか

使い方

追肥元肥として利用することが可能です。

まく量に関しては追肥の場合は一株一掴みを目安にし、元肥の場合は1㎡当たり1カップから4カップの間で様子を見ます。

生ごみ肥料

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もんでんさんによる写真ACからの写真

生ごみを発酵させてつくる肥料

家庭で出る生ごみはそのまま畑に埋めるとガスが出て、害になる可能性があるのですが、発酵させることで害がなくなります。

また、発酵させているので、野菜も肥料を吸収しやすくなっているというメリットもあります。

作り方

生ごみコンポストもしくは生ごみ処理機、発酵促進剤の3つを用意します。

生ごみは細かく刻み、水気をよく切り、コンポストもしくは生ごみ処理機に入れ、発酵促進剤を入れます。

コンポストもしくは生ごみ処理機がいっぱいになったら、畑に埋め半年ほど放置して完成です。

なお、ここで紹介した生ごみ肥料の作り方は一例であり、実際にはいくつかの方法があります。

使い方

元肥追肥として使うことができます。

生ごみ液肥

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Karolina GrabowskaによるPixabayからの画像

生ごみ肥料(堆肥)の副産物

生ごみ液肥は下記のコック付き生ごみ堆肥作成用バケツで生ごみ堆肥を作った時に出る液を肥料として使ったものです。

 リンク

使う生ごみによって含まれる肥料成分は様々ですが、液肥として使うことができます。

作り方

コック付きの生ごみ処理機を購入し、生ごみ堆肥を作ります。

液が出るので、それが生ごみ液肥です。

使い方

水で3倍に薄めて、週に1度程度水やりと一緒にまいてください。

有機肥料とはいえ、液肥のため即効性があり、濃くまくと肥料過多のリスクがあるので、必ず3倍以上に薄めてまいてください。

単肥ブレンド即効液肥

リン酸などの特定の化成肥料を水で溶かしたもの

単肥とはリン酸や窒素のように1つの肥料成分しか入っていない化成肥料のことです。

効き目の早い化成肥料を水に溶かしているのでさらに効き目が出やすいという特徴もあります。

弱った株や肥料不足の株への応急措置に使えますが、多くまくと肥料過多による障害が出やすくなります。

作り方

水1リットル、尿素10グラム、硫酸カリ10グラムをペットボトルに入れ、よく振ります。

材料の完全に解けて、水が黄色みがかれば完成です。

使い方

2倍から3倍に薄めてスプレーで葉っぱに掛けます。

濡れた土であればあ、原液をそのままじょうろに掛けることもできますが、乾燥しているなら2倍に薄めて使います。

 早めに使い切ってください。

腐汁

サンアンドホープ 菜種油粕 10kg

画像・Amazonより

油かすを発酵させてつくる液肥

腐汁は古くから品評会用に菊を育てているような方の間で使われている液肥です。

臭いが強烈なため、個人的には作ることはおすすめしません。

作り方

ペットボトル、水、油カスを用意して、水10に油カス1の割合で、ペットボトルに入れます。

ペットボトルを使うのは、蓋を緩めても虫が入らないなどのメリットがある上に扱いやすいからです。

発酵のガスで蓋が吹き飛ぶのを防ぐために、ペットボトルの蓋は緩めておいてください。

日が当たる暖かい場所に置き、発酵させ、強烈なにおいがしたら完成です。

使い方

肥料焼けを予防するために、必ず水で3倍以上に薄めて使ってください。

窒素成分主体の有機液肥として、様々な野菜の肥料として使えます。

発酵鶏糞液肥

東商 醗酵鶏糞 粉末 6L

画像・Amazonより

腐汁の発酵鶏糞版

こちらは油カスで作った腐汁よりも臭いが少ないそうです。

ただし、市販の鶏糞の中には臭いが強烈なものがあるので、そのようなもので作ったら臭いは強烈になります。

肥料成分も油カスで作った腐汁とは違い、鶏糞の窒素・リン酸・カルシウムを含んでいるのが特徴です。

作り方

水10に発酵鶏糞1の割合で混ぜたものをペットボトルに入れ、よく振ってください。

降り終わったら完成です。

使い方

必ず3倍以上の水で薄めて、野菜の株元にまきます。

石灰のカルシウム液

有機石灰や苦土石灰と酢を混ぜたもの

作物がカルシウムを吸収しやすいように石灰と酢を混ぜたものです。

通常の石灰は植物へ効きだすのが若干遅いのですが、酢と混ぜることで聞くまでの時間が早くなります。

期待できる効果

カルシウムの補給と防虫効果が期待できます。

カルシウムが多いと茎や葉っぱが丈夫になるといわれています。

作り方

500mlのペットボトル、石灰50グラム、酢100mlを用意し、ペットボトルに石灰と酢を入れてください。

ガスが発生するので、ペットボトルの蓋は閉めてはいけません。

2日から3日置いて、不純物が底に沈んだら完成です。

なお、使う石灰は有機石灰や苦土石灰のどちらでも構いません。

使い方

上澄み液を水で500倍以上に薄めて使います。

株元にまくもよし、実や葉に霧吹きなどでスプレーすることも可能ですが、1週間から2週間の間には使い切ってください。

卵の殻で作るカルシウム液

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画像・ブログ運営者

酢に卵の殻を溶かしたもの

酢は野菜の細胞壁を強くしたり、土の中にある肥料成分が水に溶けやすい形にする効果があります。

病害虫に強くなったり、実が大きくなりやすいですし、糖も蓄積しやすくなります。

作り方

卵の殻3個、酢300mlを用意します。

卵の殻を粉々にし、酢を入れ、時々、割りばしなどでかき混ぜると卵が解けていくので、30分間経ったら、濾して完成です。

酢300mlは木酢液でも可能。

使い方

水で40倍に薄めて、葉や茎にスプレーをしたり、じょうろで土にまいて使います。

尻腐れ病が出た時とかに早くカルシウムを効かせたいという時とかに使います。

追肥に石灰を入れたボカシ肥を使っているという人は、あまり尻腐れ病とかカルシウム不足が原因の病気はないので、効果が実感しづらいです(私がそうでした)。

クエン酸

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Steve BuissinneによるPixabayからの画像

根張りを良くする効果が期待できる

クエン酸が植物の肥料吸収を助けてくれます。

また、材料に使うミカンの皮に含まれるリモネンが有害な菌の繁殖を防ぐため、病気予防も期待できます。

根を元気にできる可能性もあるため、乾燥続きや定植時など、根が弱っている時にまくのも有効です。

作り方

ミカンの皮3個、クエン酸25グラム、水500ml、容量600ml以上の広口瓶を用意します。

広口瓶に水、クエン酸、ミカンの皮を入れ、2日後にミカンの皮を取り除いたら完成です。

使い方

水で300倍に薄めて、株元にまきます。

1週間に1度くらいの頻度でまくといいと思います。

米のとぎ汁の乳酸菌液

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画像・ブログ運営者

米のとぎ汁から乳酸菌を増やしたもの

果菜類の実を太らせたり、病気予防に効果があります。

また、土を肥沃にする効果もありますし、ボカシ肥作りに使うことも可能です。

作り方

2リットルペットボトル、米2合~3合、黒糖30グラム、粗塩10グラム、半日汲み置いた水か湯冷まし2リットルを用意します。

ボウルに米と水を入れ、最初の濃いとぎ汁を作ります。

米を取り除いたら、黒糖と粗塩を入れ、そのとぎ汁をペットボトルの8分目ほどまで入れます。

口いっぱいまで入れないのはガスが発生するので、口いっぱいまで入れると溢れてしまうからです。

ペットボトルの蓋を緩めた状態で、日の当たらない暖かい場所に1週間ほど置いて、甘酸っぱい匂いがしてきたら完成です。

使い方

上澄み液を10倍に薄めて、畑の土にまいたり、葉っぱにまきます。

ボカシ肥の材料として使う場合は原液のまま使います。

毎日まくと肥料過多になってしまうため、週に1度ほどの頻度でまくといいと思います。

海産ボカシ液肥

海の力で病害虫に強くなる

昆布や煮干しを発酵させたミネラルたっぷりのボカシ液肥です。

発酵過程で作られるアルコールの力によって、有効な成分が葉っぱなどに浸透しやすくなり、結果病害虫にも強くなります。

作り方

乾燥昆布・煮干し(粉末状にする)を片手一掴み分・ボカシ肥片手一掴み分・糖蜜(もしくは黒糖)50ml、酢10ml、水2リットルを用意します。

2リットルの水を入れた容器に材料を入れますが、糖蜜(黒糖)は少量のお湯で溶かしてから加えます。

蓋をして、1ヶ月から2ヶ月置くと完成です。

水道水を使う場合は汲み置きのものか一度沸騰させた湯冷ましを使用して、塩素を抜いてください。

天恵緑汁

韓国生まれの植物エキス

植物の新芽のエキスです。

新芽にはホルモンや病害虫忌避効果など様々な成分があるといわれ、植物に有効と言われています。

春に作るのがいいと言う方もいますが、新芽が手に入れば通年作れます。

作り方

植物の新芽(体に害がなければ雑草でもなんでもいいです)、黒糖。

植物の新芽1~2に対して黒糖が1の割合です。

新芽と黒糖を交互になるように積み重ね、最後に黒糖が上になるようにして、重石をして2日から3日で完成です。

雑草を集めるのが面倒くさいという場合は、ちょっともったいないですが、市販のブロッコリーや菜の花の蕾を利用することもできます。

使い方

500倍ほどに薄めて野菜に振りかけてください。

ホルモンの効果で実つきがよくなったり、有効成分の効果により病害虫が寄り付きずらくなる効果が期待できます。

えひめAI-2

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画像・ブログ主

家庭で簡単に作れる菌液

えひめAI-2は台所の掃除に元々使われていた環境に優しい洗剤的な存在でしたが、家庭菜園とも相性がいいため、使われるようになりました。

菌の力で土壌改良出来たり、病気予防や成長促進の効果が期待できます。

私も作ることがありますが、油汚れが落ちやすくて年末の大掃除の時は重宝しました。

作り方

水3.6リットル、ヨーグルト160グラム、ドライイースト10グラム、三温糖または黒糖160グラム、納豆(中粒)10粒を用意します。

水以外の材料をミキサーで粉々にし、別の容器に移してから水で薄めてください。

分量に関しては材料がきちんと入っていれば、アバウトで大丈夫ですし、ミキサーがなければそのまま水に入れて大丈夫です。

発酵の適温は30℃から40℃です。

ガスが発生するので、蓋は緩めにしてください。

使い方

500倍に薄めて、水やり代わりに使えます。

冷蔵庫に入れても腐ってしまうことがあるので、3ヶ月以内に使い切ってください。

肥料を手作りしてみよう

個人的にはえひめAI-2が作りやすかった上に、使いやすかったです。

掃除にも使えるため、腐る前に使い切りやすいというのもメリットでした。

お酢系は肥料の吸収を良くしてくれるので、果菜類にリン酸肥料をまいているのにあまり甘くないという時に効果があるかもしれません。

どの手作り肥料にも言えますが、作ったら早めに使い切りましょう。

 

参考文献

「やさい畑2019年春号特別付録手作り肥料ハンドブック」(家の光協会

「自然農薬のつくり方と使い方―植物エキス・木酢エキス・発酵エキス (コツのコツシリーズ)」(農山漁村文化協会・編)