トマトを植えたいけれど、畑の場所が狭くて連作をするしかないという方も多いのではないでしょうか。
連作をすると怖いのが連作障害ですよね。
連作障害が完全に出ない対策をすることはできませんが、連作障害が出づらくなる対策をすることはできます。
トマトの連作障害を出づらくするための対策法についてお伝えします。
連作障害とは?
同じ科の作物を同じ場所で育てることで起きる病気などの障害のこと
同じ科の野菜とはナス科やウリ科といった分類のこと。
ナス科のトマトの仲間の野菜はじゃがいも、ナス、ピーマン、ししとう、パプリカといったものです。
同じ科の場所を同じ場所で育て続けると、病害虫が増えてしまい、病気になりやすくなります。
何故連作障害は起こるの?
連作障害が起こる理由①病害虫にも好みがあるから
病害虫は種類によって、寄生する植物が決まっています。
幅広い植物に寄生するものもいますが、ナス科ならナス科だけにつくというものも少なくありません。
同じ場所で同じ科の野菜を育てると、その科につく害虫にとってはエサが豊富なため、増えていくのです。
連作障害が起こる理由②悪玉センチュウが増える
センチュウは土の中にいる線状の小さな虫です。
大抵は無害ですが、同じ科ばかりの野菜を育てていると根コブセンチュウという悪いセンチュウが増え続け、病気の原因になります。
トマトの連作障害の対策法
トマトの連作障害予防法①残滓はすぐに片付ける
残滓が残っていると、それをエサにして病害虫が増え続けてしまいます。
収穫が終わったら、すぐに株を片付けましょう。
ただし、細かい根っこなどは取り切れないため、病気の原因となる菌は減らしきることはできません。
トマトの連作障害予防法②植えつけ1ヶ月前に牛糞堆肥をまく
残滓を片付けても細かい根っこがどうしても残っています。
牛糞堆肥は繊維質が豊富で、様々な微生物がいるため、細かい根っこの分解を早めてくれるのです。
植えつけ2週間前にも耕すと土に酸素が供給されるので、さらに分解が進みます。
土の中に様々な種類の菌が増えると、病気の原因になる菌だけが増えるということもありません。
トマトの連作障害予防法③トマトに使った支柱をしっかり洗う
トマトに使った支柱には、トマトの病気の原因となる菌が付着している可能性があります。
そのため、トマトを育て終わったら、支柱をきれいに洗い、菌も洗い流しましょう。
トマトの連作障害予防法④カニ殻をまく
連作をすると萎凋病(いちょうびょう)が増えやすくなります。
原因がフザリウムという菌ですが、放線菌という菌に弱いという弱点もあるのです。
カニ殻をまくことでフザリウムの天敵である放線菌を増やすことができます。
トマトの連作障害予防法⑤マルチで泥はねを防ぐ
泥はねが病気の原因になることがあるので、マルチで畝を覆い、泥はねを防ぎます。
黒マルチ以外にもワラや雑草を覆うことも泥はねを軽減させることが可能です。
トマトの連作障害予防法⑥ニラと一緒に植える
トマトを植え付ける穴に、ニラも一緒に植えます。
ニラの根っこにはトマトの萎凋病の原因となる菌が住み、トマトの用心棒のような働きをして、萎凋病になり辛くなります。
連作障害災害の予防法は輪作
同じ科の野菜を同じ場所に植えない
トマトの連作障害の予防法についてお伝えしましたが、上記の対策をすれば必ず連作障害が出ない言い切ることはできません。
あくまでも最大の予防法は輪作です。
果菜類を植えたら、次は根菜類、次は豆、そして、果菜類に戻るといったようにローテーションをすることが輪作です。
最低1年は植えないようにする
トマトは4年から5年同じ場所に植えないのが好ましいとされていますが、私の経験では1年くらい間を空ければ問題ないです。
ただし、これはあくまでも私の経験であり、畑によっては違うと思います。
場所が狭いという悩みを抱える方は多いですが、年によって植える野菜や比率を変えると輪作をしやすくなります。
連作障害の対策をしておいしいトマトを収穫しよう
連作障害は色々な原因があり、全てに対して対策をするのは大変ですが、米ぬかや牛糞堆肥をまくという簡単な対策もできます。
どうしても連作になってしまうという方も多いと思いますが、自分ができる範囲で連作障害の対策をしましょう。
なお、下記のような家庭菜園の連作障害対策の製品がいくつか市販されているので、活用するのもおすすめです。