せっかくトマトを育てているのに、実が収穫前に腐ってしまうとショックですよね。
トマトの実が収穫前に腐ってしまうのは珍しいことではありません。
何故、トマトの実が腐ってしまうのか、対処法についてお伝えします。
トマトの実が収穫前に腐ってしまうのは尻腐れ病という病気
尻腐れ病はトマトの実が収穫前に柔らかくなったり腐ってしまう病気です。
トマトが大きくなる時期に発生しやすいという特徴があります。
特に、3段目頃に多く発生するそうです。
なお、トマトは最初のつぼみや花のグループを1段目、その次にできたつぼみを2段目といい、3段目は3番目についたつぼみのグループになります。
尻腐れ病になる原因
トマトの株にカルシウムが不足している
トマトをはじめ野菜にもカルシウムが必要です。
カルシウムがトマトの中にないと尻腐れ病が発生しやすくなります。
尻腐れ病になりやすい育て方
尻腐れ病になる理由①肥料不足
純粋に土にカルシウムがない場合、トマトはカルシウムを吸収できないため、病気になりやすくなります。
なお、基本的に家庭菜園では土作りの時に石灰をまくため、土にカルシウムが全くないということは少ないはずです。
尻腐れ病になる理由②水分不足
トマトを甘くするためには水をあげてはいけないとよく言われますが、全く水がないのもうまく育つことができないのです。
植物は肥料を吸収する時、水が必要なため、土にカルシウムがあっても水がないと吸収することができません。
尻腐れ病になる理由③アンモニア態窒素の肥料を使いすぎ
こちらの原因は普通の家庭菜園では気にする必要はないものです。
窒素にも種類があり、アンモニア態窒素もその1つ。
アンモニアを畑にまきすぎると、トマトはカルシウムを吸収しづらくなります。
家庭菜園もしている農家が、余ったアンモニアを肥料として使わない限りは原因にならないはずです。
尻腐れ病になる理由④土壌に塩分が多い
実はトマトに塩をまくというのは、トマトを甘くする裏技だったりします。
この裏技は塩をまくことで、トマトの水分吸収を妨害して甘みを凝縮させるというもの。
ただし、トマトは肥料成分を水とともに吸うため、塩をまきすぎて水分を吸えないとカルシウムも吸収することができません。
尻腐れ病にしないための育て方
カルシウムと水分を補給しよう
カルシウムが含まれている肥料は石灰ですが、まきすぎると土がアルカリ性になり、トマトが育たなくなるので注意が必要です。
粉でまく場合は土の表面に少しだけまいてから、水をあげてください。
ペットボトルに少しの石灰と水を入れた液体を株元や実にまく方法もあります。
普段は週に1日でもいいので、水をまいてあげましょう。
塩をまきすぎた場合は様子見をするしかないかも
土の中に入れた塩を抜く方法は基本的にないと思います。
そのため、水をまくといった世話をしながら様子見をするしかないと思います。
塩分は水で流れやすいので、そのうち回復するかもしれません。
トマトの病気の中では対処しやすいから諦めないで
尻腐れ病はカルシウムと水をあげると解決することがほとんどです。
腐った実をつけたからと諦めずに世話をしてあげてください。