家庭菜園で育てる方も多い枝豆は、あまり病気には縁のない野菜で育てやすいです。しかし、害虫に食べられやすいという欠点があります。
ただし、そのほとんどが放任しても問題ないことが多く、やはり多少、害虫にやられても手間がかからない野菜には変わりがありません。
今回は枝豆に多い病害虫を6つご紹介するので、防除の参考になさってください。
ベと病
カビが原因で発生する病気です。初期は淡くて黄色い色の斑点が葉に発生し、次第に大きくなって灰色がかった角ばった病斑になります。さらに湿度が高いと病斑の裏側に灰白色のカビが生えます。
予防するためには抵抗性品種を利用すること。密植をしないで風通しを良くすることと高畝にして水はけをよくすることです。
水はけが悪い畑なら、植物性の堆肥やもみ殻を多めに施し、水はけをよくしましょう。
薬剤は発生初期にランマンフロアブルやホクコーフェスティバルC水和剤を株全体にまきましょう。
イチモンジカメムシ
緑色のカメムシです。成虫も幼虫も実の汁を吸ってしまいます。さやが小さいうちに吸われてしまうと生長が止まり、豆が大きくなってから座れると変形したり変色したりします。
見つけ次第、駆除します。
予防するには畑の周辺の除草をしたり、防虫ネットで覆います。
薬剤はベニカベジフルスプレーとベニカ水和剤を使うことができます。
マメコガネ
玉虫色の甲虫で1センチほど。成虫が葉を食べてしまいます。ただし、成長した葉を食べるので収穫量にはあまり影響がありません。
収穫量には影響がないので、被害が大きくなければ放っておいても問題ありません。
葉を食べられたくない場合は虫を見つけた時に駆除したり、種まき(定植後)に防虫ネットで覆います。
使える薬剤はありません。
シロイチモジマダラメイガ
幼虫である芋虫がさやに潜り込んで豆を食べます。若い芋虫は体が乳白色で、成長すると緑色もしくは紫色になります。
防虫ネットで覆うことで成虫が産卵できないようにします。
薬剤を使用するなら、家庭園芸用スミチオン乳化剤をさやができる頃にまきます。
枝豆では必ず発生すると言っても過言ではないくらいに発生するので、発生しても気にし過ぎないようにしましょう。
オンブバッタ
成虫も幼虫も葉を食べます。幼虫が小さい間は被害はあまり目立ちません。
虫を見つけ次第、潰します。数が少ないなら放任しても収穫量にはほとんど影響しません。
使える薬剤はないので、葉の食害を防ぐには防虫ネットで覆うことが一番です。
種まきの段階から使用すると、鳥に食べられることも防げます。
ダイズサヤムシガ
幼虫である芋虫が豆を食べてしまいます。葉っぱをつづり合わせて、葉も食べます。成長すると淡黄色1.5センチほどになります。
防虫ネットを使うことで、成虫の産卵を防ぐことができます。つづり合わされた葉を見つけ次第、摘み取って葉ごと処分してください。
現在使用できる薬剤はありません。
枝豆の害虫は防虫ネットで防ごう!
枝豆の病気を予防するために、水はけをよくすることが大切です。
害虫に使える薬剤はほとんどありませんが、代わりに防虫ネットを使えば防げるものばかりです。ただし、防虫ネットをしても虫が入り込むことがあるので、その場合は自力で潰すしかありません。
今回、紹介した害虫は豆を食べることが多いので、花が終わる頃から発生しやすくなるため、よく観察し、その都度潰しましょう。
今回は紹介していませんが、チッソ肥料が多いとアブラムシが発生しやすくなります。肥料のあげ過ぎには注意しましょう。