家庭菜園で鳥などの被害に遭いやすく、育てるのに躊躇してしまうのがスイカです。一度は育ててみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
育ててみたら、病気になってしまったという方も少なくないのではないでしょうか。
スイカは意外と病害虫の被害も多いので、今回はスイカに多い病害虫6つお伝えします。
つる割病
カビが原因で発生する土壌伝染病。病気になった部分は黄褐色になります。日中は葉が萎れるけれど、夕方には回復することを繰り返すという特徴があり、やがて枯れてしまいます。
連作を避けることと接ぎ木苗を利用することが病気予防になります。
使用できる薬剤はありませんが、太陽熱による土壌消毒も病原菌を減らす効果があります。
他にも堆肥を施し、土作りをしっかり行い、様々な菌が増えるとつる割病の原因となるカビが増えすぎることがなく、病気を抑える効果があります。
モザイク病
ウイルスが原因で発生する病気です。葉に濃淡がある緑色のあるモザイク模様が発生します。黄色いモザイクになったり、葉に凹凸が発生したりします。
アブラムシが病気を媒介させるので、飛来させないことと防除を徹底することが大切です。株が軟弱だと虫がたかりやすくなるので、肥料管理をしっかり行ったり土作りをしっかり行うことも大切です。
病気になったら、他の株への感染を防ぐために病気の株を抜き取ります。
現在、使用できる薬剤はありません。
褐色腐敗病(かっしょくふはいびょう)
カビが原因の病気です。果実に多く発生し、水がしみたような斑点状の模様が現れ、腐ってしまいます。茎に発生すると病気になった部分から上はしおれてしまいます。
予防のためには連作を避けること、高畝にして水はけをよくすること、マルチやトンネルを使って泥はねを防ぐこと。
他にも肥料過多にせず、茂り過ぎた葉っぱは整枝します。
薬剤は発生初期に、リドミルゴールドMZ水和剤をまきましょう。
苗立枯病(なえたちがれびょう)
カビが原因で発生する病気です。苗の茎の地面に近い部分に菌が侵入して、細くなって倒れてしまいます。葉は萎れ、そのまま枯れてしまいます。
育苗中に発生することも多いですが、定植後の苗にも発生します。苗が小さいうちは注意が必要です。
予防のためには苗は健全なものを購入することが大切です。土作りでは完熟たい肥を使いましょう。
植えつけ後は多湿にならないようにします。
薬剤を使用するなら、サンケイオーソサイド水和剤80を株の周辺の土に染み込ませます。
ワタアブラムシ
体調1.5ミリほどの黒っぽい虫です。葉っぱの裏にたかって汁を吸います。大量に発生すると新葉が内側に巻いてしまいます。
ワタアブラムシはモザイク病を媒介する上に、排せつ物はすす病の原因になることもあります。
アブラムシは弱った株にたかるという特徴があるので、肥料管理をしっかりと行い、肥料過多や肥料不足にしない、土作りをしっかり行うことが大切です。
株の周囲にソルゴーを植えたり、光反射テープを張るのも対策になります。繰り返しますが、アブラムシ予防はテープよりも土作りと肥料管理を行うことのほうが大切です。
薬剤は植えつけ時にベストガード粒剤、発生初期にはアーリーセーフを使うことができます。
ハダニ
ハダニは体長0.5ミリほどの小さな虫で、成虫も幼虫も葉っぱの裏で汁を吸います。葉の表面に白い斑点ができるという特徴があります。
保温用の苗キャップは苗が定着したらすぐに取りましょう。
ワラや雑草を敷いて、ハダニを食べる虫(天敵)が活動しやすい環境を作ることが大切です。また、雑草を少し残しておくことも天敵の棲み処となるのでおすすめ。
薬剤を使用するなら、ダニ太郎やベニカマイルドスプレーを使用しましょう。
スイカの病害虫を予防しよう
スイカの病害虫を予防するためには水はけ対策をしっかり行うことと連作をしないことが大切です。乾燥を好むので、過湿だと病気になりやすくなります。
他にも抵抗性のある植物の台木を使用した接ぎ木苗を用いることも病気予防になります。ただし、台木は全ての病気を予防できるわけではありません。
また、土作りや肥料管理をしっかりしないと害虫の被害に遭うことは変わりありません。油断せずに、土作りと肥料管理をしっかりと行い、水はけもよくしましょう。